四十郎おっさんが綴る読書感想文まがい・改

大阪在住のもうすぐ四十郎になるパートのおっさんが書き綴っていく、なんちゃって読書感想文。

Amazon Prime Readingで『偽声』を読んだので読書感想を書くやで!

ども、映画好きな四十郎のおっさん999です。

今回は、アマゾン・プライム・リーディングで読むことができる短編小説『偽声』の読書感想を書いていきませぅ。

 

 

『偽声』概要

著者:藤井 清美
出版日:2018年6月
オススメ度:★★☆☆☆(二つ星)

 

 

あらすじ

会社を辞めて、声優を目指している渚は、上京して声優養成所に入所する。

しかし、通っていた2ヶ所の養成所では芽が出ず、それでも諦めきれないで、3ヶ所目の養成所に通い始める。

26歳になり、また4年にもなるのだが、役者としての素質を開花させることができず、講師からは「声に艶がない」と、渚は指摘され続ける。

声優になりたい渚は、しかし、「声」に対して、ある問題を抱えているのだった。

 

 

偽声 (Kindle Single)

 

 

おっさんの読書感想

声優志望者が主人公のお話で、実は私と似通った境遇の主人公ということで、結構楽しみにしておりました。

 

私は24歳でフリーターをしておりまして、時間がたまたま空いたというタイミングで、代々木アニメーション学院の夜間コースを受講したんですね。

在学中は、とある劇団さんにお世話になって、お芝居について、色々勉強しました。

私は「自分には役者はできない」と自身に納得させるために芝居の勉強をスタートしたので、主人公とは気持ちの部分は違いますけれども。

 

そんな過去を持つ私が感じたのは、筆者の言いたいことはわかるけれども、これから役者を目指す人にはわかりにくいのではないか?ということ。

短編なので、必要最低限のことをベースにストーリーを構築しているのですが、声優志望者の話だからでしょうか、「声」に限定した物語になっているのですね。

 

さすがに現在では少なくなったと思うのですが、かつての声優志望者は、声だけの演技なら自分でもできると、芝居を軽んじる傾向にありました。

だから、現場でも学校でも、「声優は俳優の仕事のひとつに過ぎない」ことを徹底的に教えられます。

この本では、演技というより、声の演技にのみフォーカスされている感じがしまして、その点はちょっとまずいかな?と思った次第です。

 

個人的には、『シアター!』の方が、演技について色々と書かれているので、そちらをオススメしたいです。

 

 

今回の感想のまとめ

声優志望者でも、大切なのは、芝居について考えること。

つまり、キャラクターのことを、とことん考えることに他なりません。

 

本作では、一番大切なその部分を、ラストにおいて、かなりアバウトな書き方で読者に伝えるという書き方になっていました。

経験者なら、かろうじてわかるといったところで、その点が、とても残念です。

 

短編にこだわらずに、中編としてまとめていれば、まだわかりやすいものになったかもしれません。

 

 

そんな訳で、今日はこの辺で。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

映画好きな四十郎のおっさん999でした。

それでは、しーゆー!

 

 

今回感想を書いた書籍

 

 

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